矢穴石(やあないし)

南風が崎の矢穴石

南風が崎の矢穴石

慶長年間、徳川家康が多くの大名に名古屋城築城命じました。
総奉行を務めた加藤清正が石垣の石を切り出したのが、ここ篠島です。
特に有名なものは、南風が崎(まぜがさき)に鎮座する「加藤清正の枕石」と言われる巨石です。

今も石を切り出した鑿跡が400年以上の風波に耐えて島のいたるところに点在しています。
石を船に積むのに困難な島の内陸部にも切り跡がみられることから
当時、島の形が変わるほど膨大な量の石が名古屋へ運ばれたと考えられています。

今回、その切り出し途中の石が名古屋城に運ばれ、展示される事になりました。
数ヶ月は特別展示され、その後は能楽堂前の加藤清正像わきが展示場所となります。
切り出し途中で放置されたその石は、南風が崎と小山の間で
永く波に洗われて来た約9トンの花崗岩です。
第一候補として松島の石が候補に挙がりましたが推定30トン以上で
近辺の水深も浅くクレーン船が接岸困難で今回の9トンの花崗岩に決まりました。
当時の加工、運搬技術の高さが想像されます。

今月中にクレーン船で引き上げ、篠島フェリー乗り場から
9月18日に名古屋へ出発します。
当日は名古屋から武将隊・・・もちろん加藤清正が訪れ
地元の子供たちの舞いや餅まきなどが行われ、道中の無事を祈願する
神事の後、名古屋へ出発します。

イベントはお昼の12時半からで、14時45分のフェリーで名古屋へ出発するまで
楽しい催し物が続きます。

五世紀ぶりに篠島の石が名古屋城へ運ばれ、加藤清正像近くで永久保存されます。
篠島漁協や篠島まちづくり委員会、観光協会、南知多町あげてのイベントとなります。
多くの人に参加して楽しんでもらいたいと思います。

2012年 8月 24日 | People



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