Archive for 9月, 2012

おんべ鯛奉納祭

10月12日は篠島の秋のメインイベント、おんべ鯛奉納祭です。
1192年の皇大神宮年中行事に記された記録が一番古い記述ですが
1200年前から毎年、伊勢神宮へ篠島の鯛が献上され続けて来たと言われています。

おんべ鯛を調製する包丁です。

おんべ鯛を調製する包丁です。

鯛の水揚げが本格的になると、伊勢神宮へ献上するおんべ鯛調製作業が始まります。
調製には、神宮より支給された包丁が使われ、柄には、「神宮司廰」の焼き印が入っています。

研ぎを頼まれました。
大鯛もさばくので大きめの刃こぼれもあり、ちょっと苦労しました。
もう少し早めに研いだ方が包丁は、長持ちします。
切れる道具はまずケガをしません、切れない道具で無理をするのが一番危険です。

切り刃が鋭すぎるので表を二段刃気味に大きな糸引きを入れ、裏も小さな糸引きにしました。
切れを少しだけ抑えてでも、丈夫な刃付けをイメージしました。
さらに握ってみて気になったアゴ部分をケガ防止のために1ミリくらいカットしました。

次はもっと早めの研ぎがいいですね。

2012年 9月 23日 | Gallery & photo and Others | おんべ鯛奉納祭 はコメントを受け付けていません

8トンの矢穴石とそれより重い想い

ついに矢穴石が名古屋へ出発しました。

今も残る300以上の矢穴石のうちから運搬手段、姿、大きさから8トンの石が選ばれました。
名古屋城築城のおりには島の形が変わるほど膨大な量の石材が切り出されました。
子供の頃から「名古屋城の石垣は篠島の石でできているんだぞ」と島の長老から
何度も聞かされた風景が今日はカラー映像のように鮮明に思い出されます。
「篠島に多く残る矢穴石の一つでも名古屋城へ展示できたら・・・」と、初めて聞かされたのは島の石橋さんからでした。
篠島が国定公園に指定されていること、一方、名古屋城も文化財であることから
それは難しいだろう、と言うのが実感でした。
それでも石橋さんはどうしても名古屋城を訪れる人たちに名古屋城を支える
石垣の歴史を知ってもらいたいという情熱から、孤軍奮闘で各方面に運動をされました。
一条の光りが見えた頃には、篠島漁協、南知多町、篠島区、観光協会を巻き込んだ
大きなうねりとなっていました。
個人の情熱から始まった篠島矢穴石を名古屋城へという願いが、多くのハードルを越えました。

名古屋城があるかぎり、この矢穴石は、見る人に遥か昔の築城風景を想像させるでしょう。
石橋さんをはじめとして、この運動に奔走した島民と南知多町の支援には感謝しかありません。

23日に名古屋城で行われる引き渡し式では、石橋さんの晴れがましい顔をちょっとのぞいて
幸せを味わいたいと思います。

2012年 9月 18日 | Others and People | 8トンの矢穴石とそれより重い想い はコメントを受け付けていません

篠島ウミガメ隊 クリーンアップ大作戦

南風ご利用のお客さまでクリーンアップ大作戦の隊員となられたお客さまに
南風宿泊応援券をプレゼントします。
もちろん当日からお使いいただけます。
大人もお子さまも一律一名さま¥300の宿泊応援券です。

朝メシ前のボランティアに、ご参加をお願いします。

詳細はこちらから

2012年 9月 13日 | Friends and People | 篠島ウミガメ隊 クリーンアップ大作戦 はコメントを受け付けていません

渚の海草

猛暑、残暑と言われながらも篠島の朝夕は秋らしい心地よさを感じます。
慌ただしかった夏も終わりようやく時間も余裕ができ
気持ちもゆったりしてきました。
おんべ鯛祭りなど、秋のイベントが始まるまでのひとときのティータイムです。

この時期はまだ午後から安定した南風が吹きます。
心地よい篠島を演出する風なのですが、ちょっと迷惑なお土産もあります。
ほとんどがアジモという海草です。
魚の産卵場所となる大切な海草ですが、荒れた日に海底から離れ
漂って渚に漂着します。

自分も含め島民にはさほど気にならず渚のアクセント程度に見えますが
やはりお客さまからはゴミにしか見えないでしょう。
天気図で「今夜は北西の風が吹きそうだ」と考えたので
明るいうちにペットボトルやスチロールの破片など人工のゴミだけ
さっさと拾い集めておきました。
そして先ほどアジモなど海草類を小潮でも波が来る海際までおろしておきました。
涼しい時間帯なのでほんの30分程度の鼻歌仕事です。

予想が当たれば明日は、渚からき海草がれいさっぱり消えているでしょう。
今年は数回やってみました、確率は半々くらいです。

明朝の渚が楽しみです。

2012年 9月 11日 | Ecology and Others | 渚の海草 はコメントを受け付けていません